現代自動車の日本再参入

配信日:2022年3月17日

現代自動車(ヒョンデ・モビリティ・ジャパン)が日本市場に再参入します。その際、個人間カーシェアリングサービスのAnyca(エニカ)とコラボレートして「リース・サブスクリプション」「シェアリング連携」という新しいマーケティング手法を使うようですね。なにやらややこしい手法(仕組み)のように感じますが、まずはヒョンデがエニカにEVを提供する。それをエニカの登録者(オーナー)が駐車場に置き、顧客が使用する。そして気に入ったら顧客はクチコミをする。最後に上手くいけば利用者はクルマを買うという仕組みらしいです。そして売れたらエニカにもオーナーにも購入者にもインセンティブが払われる。「インセンティブを導入した狙いは、オーナー自身を仮想営業パーソンに見立てることだ(日経MJ3月16日)」。要するにクルマを売るための新しい紹介マーケティングのようです。

これがうまく行くかどうか見てみたいと思います。特にヒョンデ(当時はヒュンダイと言いました)は2010年に日本から撤退した経緯があります。撤退の理由は技術面、品質面で日本車や欧州車に劣っていたことと、それに歴史的・政治的な背景もあったでしょう。これらがブランド力を決めていた。一方、日本以外の市場ではコストパフォーマンスのよいクルマとして認知されてきたようですから、日本市場への再チャレンジと成功は彼らの悲願に違いありません。そういう意味ではカーシェア・サービスやサブスクリプションという「所有から使用」の文脈で新しいマーケティングを行うのは一つの切り口だし、なにより実際に使ってもらって良さを実感してもらう自信もあるのだと思います。

ただ「クルマを売る」となると、繰り返しますが、ブランド力がモノを言う。これは避けて通ることの出来ない事実だろうと思います。例えばタクシーやバスのような業務用のクルマならまだしも、個人向けEVとなるとテスラやBMWといったブランドとの競争になる。また国産ブランドもEVの発売を計画しているし、中にはソニーとホンダの共創のように「期待をさせるEV」もある。ここをヒョンデが飛び越えられるかどうかが日本での課題でしょう。

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