人材育成について

配信日:2024年2月21日

人的資本という言葉がいわれて久しいように感じます。今回は「人材育成」について話しましょう。企業の大きな課題ですね。この前提には「持続的な成長と成功には人材育成が欠かせない」という信念があるように思います。実は人的資本という言葉が登場した頃、「なにをいまさら」「そんなの当たり前じゃないか」と思ったものです。その理由はこの信念が僕の中にもあって、あまり新しい概念に聞こえなかったからだと思います。しかしあらためて人材育成を見直す機会にはなりました。もちろん人的資本の視点で経営を見ることも会得しました。

人材育成が大切だという意見に異論をはさむ余地はないでしょう。ただ「どこまで本気か」は少々疑問です。ましてや今のような転職社会なら尚更かもしれません。だから「どの程度、大事だと思い支援しているか」という問いを立てるのがよいかと思います。僕たちの支援先のなかには世の中で「人材輩出企業」と言われる企業もあります。そのような会社はOff-JT、OJTに限らず、個々人のキャリアパスも含めて「本気でやっている人材育成」だと感じます。もっと言うなら「職場環境そのもの」が人材育成になっています。そこで働く人たちは実に輝いています。「本人の挑戦と成長の機会」「周囲からの共感と関与」「成果の認知とフィードバック」。これらが端的に言う職場環境のエッセンスかと思います。このような会社なら本人は成長しないはずはないし会社も伸びます。要するに環境が人材を育成しているのです。よって、もし成長しないとしたら本人の問題です。正直、本気で人材育成をしようと考えるなら、まずは職場環境を見直す、または上記3つのエッセンスを導入することだと思います。そのうえでOff-JT型の研修や支援プログラムを用意すればなお良いでしょう。

いまは上司部下の関係性が難しい時代だけれど、依然、上司の存在も大きいのではないかと思います。上司が輝いていること。部下から見て憧れるような存在であること。そんなメンター的存在をモデリングする若い人は今の時代でもたくさんいるのではないか。昔の話ですが、僕自身はそうやって上司の真似をしましたし、この20年、お付き合いをしてきたマーケターの方々で現在、経営幹部になられている方々(付加価値の高い経営人材)も多かれ少なかれ、魅力的な上司に触発されてきたとお見受けします。結果として、自身のキャリアの成長と成功を企業の成功に結びつけることに成功した。そういう意味では、人材育成とは一種の企業DNAや企業文化であって、長い時間をかけて承継されていくものだと思います。

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