ブランドの信頼イメージをどう作るか?
配信日:2018年06月13日
究極的に言うならば、ブランドでは「信頼」が最も重要なイメージです。何かの分野で絶対的な信頼感を得ること。どのようなブランドであれ、これこそが目指すべきイメージです。今、既に信頼のイメージがあるのなら、それを更に強化することが重要です。そのためにブランドは専門分野を決めて、自分の得意なことを他社の何倍も力をいれて取り組むのです。
信頼イメージを強化するコミュニケーションについて話しましょう。信頼とは実績の結果ですから「実績を示す」のは良いアプローチです。「ブランドが出来れば実績がついてくる」のは紛れもない事実。実績を上げれば、どのような製品であろうと、ブランドとして認められるものです。逆に実績がないと、どのようなブランドだろうと何だろうと関係ありません。これは卵が先かニワトリが先かの議論のように聞こえますが、立派なブランドと認知されている会社の多くはブランドよりも先に売上実績があったのです。だからどのよう理由であれ、「売れている」「みんなが買っている」「よく知られている」というのはそれ自体がブランド価値そのものなのです。
実績を訴求することが信頼の醸成につながります。化粧品ブランドでよく見られるものは「売上ナンバーワン」というもの。これによって消費者は「他の人たちはこんなにこのブランドを評価しているのだ」と思います。ひとは自分の評価同様、他人の評価も信じるもので、「それでは一度、私も使ってみよう」と考えるのです。「創業何年」など歴史や伝統、つまり時間的価値を示すのも実績をみせる方法です。これは老舗ブランドがよく使う方法です。「そんなに長くビジネスをしてきたのなら信じてもいいじゃないか」となります。このような「売上ナンバーワン」や「創業何年」などは淡々と述べることが大事です。コミュニケーションでは「自分で言ってよいこと」と「自分では言いづらいこと」があるものです。自分の良いことを自分でいう、いわゆる「自画自賛的な内容」は聞いている側を懐疑的な気持ちにさせますし、どうしても実際以上によく言っているように聞こえるものです。つまり「自分では言いづらいこと」なのです。
そこで「顧客の声」で実績を示す方法があります。自分ではなく第三者(顧客)が言ってくれる「良い評価」は、それが仮に言い過ぎたものであっても、比較的素直に受け入れてもらえます。前提として「悪く言うこともできる」からです。だから「こんなにすごい効果がある」など「意見」と捉えられても仕方ないことは第三者に言ってもらうと良いのです。ブランドとはまさしく「世間の評判」によっても強化されていくのです。