コンサルティング会社のコンサルティング

配信日:2011年

私の最近の一番面白い仕事は、コンサルティング会社のプロジェクトです。組織戦略を専門にするコンサルティング会社で、ブランディング、および集客がテーマです。プロジェクトでは7人ほどのコンサルタントを前に、現状の課題、ポジショニング、集客のための基本戦略を明確にしていきます。

何故、一番面白いかというと、まるで「自分自身のコンサルティング」をしているようだからです。専門分野は違うとは言え、コンサルティング会社のブランディングや集客方法に大きな違いはありません。時々、話をしていて自分自身がハッとすることも多いものです。

コンサルタントが顧客ニーズに関して一番多く見誤るものは何か?
それは「ニーズとコンサルティング・ニーズを混同すること」です。例えば「経営を良くしたい」というのはどの企業も抱く普遍的なニーズです。多分、100社の企業があるとして100人の経営者がそう欲しているでしょう。

しかしだからと言って「経営コンサルタントを雇いたい」というニーズを持っているとは限りません。多分、100社のうち3社から10社程度ではないでしょうか?これが「ニーズとコンサルティング・ニーズ」の違いです。

コンサルティング会社の集客は「ニーズ」ではなく「コンサルティング・ニーズ」を感じている企業にフォーカスする必要があるのです。そうでなければ「ニーズ」を満たす話は出来てもコンサルティングの依頼に繋がることはありません。

そのような話をしながら、私自身、ハッとするわけです(笑)。
人間は他人のことは良くわかっても、自分のことは盲目になりがちだということを、あらためて実感しています。

そもそも何故、このような案件が私のところに来たのか?
もちろん彼らの会社を良くするためなのですが、私はそれ以上の「何か」を感じています。ちょっと四次元的な話になってしまいますが、私自身に「自分のビジネスを一度見直せ」と言われているような気がしてならないのです。

もし私が謙虚で勉強熱心なら、ひょっとしたら「本を読む」とか「誰かに話を聞く」とかのレベルで自分のビジネスの見直しが可能だったのかもしれません。きっとそんなチャンスも、これまでたくさんあったはずです。

しかし謙虚でもなく近視眼的なために、その程度のサインでは自分自身を見直すことが出来なかったのではないか?そこでコンサルティング会社の課題を解決させる仕事という、強烈なインパクトのレベルで気づかせようとしてくれたのではないかと思えるのです。

みなさんは、今の仕事を何故しているのか、考えたことがありますか?
もしその仕事をやっていて私のようにハッとすることがあるとしたら、それは同じように「何かに気づけ」「見直せ」と言われているのかもしれません。

早いもので、来年で弊社は10周年を迎えます。
これもなにか「見直し」のタイミングかもしれません。10周年では色々なことを考えています。ちょうど「ブランド・マネージャー(経済界)」を出して10年なので、これの発展型を出したいと思っています。コンサルティング・メニューも見直します。多分、もっとサービスを絞り込みます。ブラ研も見直します。10年前では想像も出来なかったソーシャル・メディアが台頭していますから、多分、もっとオープンで料金のかからないものにします。

何か新しいことを考えるのは、本当に楽しいものです。そのようなきかっけを頂けたコンサルティング会社のクライアントさんには本当に感謝です。

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