静かな夏
配信日:2020年8月19日
お盆休みはいかがでしたか?「帰省をするしない」など何かと例年とは違う休暇だったようですね。僕は「静かな夏」を過ごしました。ほとんどボーっとしていたわけですけれども(笑)、猛暑を避けて家の中で涼しく過ごすのも悪くないと思いました。悩ましいのは、あまりにも天気がよく、どこかに出かけたい気分になることです。そんな時は近所まで散歩に出かけましたが、結局、暑いので家に帰ってシャワーを浴びてグタグタするというパターンでした。本当、人生の夏休みを過ごしている気分です。
休みの間に2人の方とオンラインで近況報告会をしました。お二人ともパーソナル・ブランディングの生徒さんです。一人は「日本の元祖スピーチライター」として成功し、いまでは「言葉のチカラによる組織活性化」をクライアント企業に提言する経営コンサルタント。フェイスブックで久しぶりに拝見して懐かしくなったのです。元気そうな様子は当時のままで、1時間ほど話しました。「ちょうど論文を書き終えたところです」。聞けば早稲田大学の教授について、これまで現場で指導したことを学術的に体系化、最終的には学者の道を目指しているとのことでした。コロナ下になって、ご自身のキャリアを今後どうするか、何が自分には出来るか、何が快適なのかを考えてのことと拝察しました。
もう一人はかれこれ18年も前から僕の公開セミナーを企画・プロモートしてくれて、いまは研修講師の派遣業で独立されている方です。「研修講師の目利き」ともいう人。独立後、彼も大いに成功してきました。しかしコロナで講師業・研修業界は大きな打撃を受けたこともあり、彼自身も大変だろうと思い連絡したのです。彼とも1時間ほど話しました。「イノベーション人材の育成コンサルティングの準備が終わりました」。これまでは講師やコンサルタントを企業に派遣する仕事が中心だったけれど、いつか自分でもやってみたいと思っていたコンサルタント業をやることにしたと聞きました。彼もやはりコロナ下になって、自分のキャリアを今後どうするか、会社の経営方針やサービス内容をどうするか、何が本当に快適なのかを考えているようでした。
二人と話をして、「このお盆休みは多くのひとが自分の人生を立ち止まって考える時間になっていたかもしれないな」と想像しました。特に「自分にとって何が快適なのか」は大事な質問だと思います。僕たちはどうしても儲けやそれまでのビジネス観で考えがちだけれども、もっと意識的に自分の欲求に向き合ってはどうか。どういうわけか、コロナはそんなことを促しているように感じるのです。