リモートならではのコミュニケーション
配信日:2020年4月29日
去年の10月から通っている「表現」の学校。コロナによって2月から休校になり、その後も休校延長を繰り返して今日に至っています。3月にはオンライン講座を実施するという連絡をもらいましたが、いまだに実施されていません。その理由はよくわかりませんが、一つはオンラインに沿ったコンテンツが準備出来ていないこと、もう一つはオンラインでの授業運営に不安があるのだろうと思います。ここにリモートならではのコミュニケーションの難しさがあります。会社でも「通勤をしなくて良くなった」「満員電車に乗らなくて良くなった」というメリットがある一方、日々の業務では、リモートならではのコミュニケーションの難しさを感じているひとも多いのではないでしょうか。
4月は新人研修の季節です。配属される部署の上司も、どんな新人なのかよく把握していない状況や、新人どうしもお互いをよく分かっていない状況での研修は、単純にオンラインという手法のみで解決するようなものではないかもしれない。例えば新人向け営業研修であれば、先輩のオンライン商談に参加させてもらい「見て学べ」のスタイルが一番わかりやすい。しかし先輩自身もオンライン商談を始めたばかりだし、本当にそれは研修になるのだろうか。オンラインならではの商談は、商談書の作りや見せ方も出来るだけ読まなくて済むものが好まれるようです。保険会社の友人(営業マン)はどうしているだろうか。リアルですら難しい内容をオンラインでどれほど簡単に伝えているだろうか。そんなことも少しずつ改良しながら、先輩営業マンも学びながら前進していると思います。
リモートワークでよく言われるのが「在宅での部下の仕事を管理しづらい」です。国から言われている働き方改革のなかの「残業時間」も絡んでくるのですが、おそらく年度末の人事評価、業績評価も難しくするでしょう。達成率など数字で示せる実績評価はまだしも、仕事への意欲や業務中の態度など定性的な評価が難しくなる。今後はこれまで以上に業績評価を重視した人事評価に変わっていくかもしれません。または「部下を管理する」ということを止め、「責任ある仕事をする立派な大人」として処するようになる。その時、「管理しない管理」をどう作るか。そしていまの人事評価制度のなかで今後、不要になるものと重要になるものの検討も必要だと思います。
リモートならではのコミュニケーションでは、今後、AIの活用ももっと増えると思います。僕が期待しているのは外国人とのオンライン会議で使える「字幕機能」。これまでは苦手な英語で英語圏のひとたちと対等に話すことに腐心してきました。今後の会議では各人が母国語で喋り、その字幕が母国語に翻訳された状態で画面下部に示されたらどれほど良いか。こちらの伝えたいことを充分に伝え、先方の考えもしっかり理解し議論できる。これまで日本人はシャイだと言われてきましたが、リモート会議にそのような機能があれば、今後は日本人の印象も変わるように思います。