セカンドキャリアにどう向かい合うか

配信日:2019年6月19日

先日の「老後に2000万円必要」という金融庁の報告書をめぐって、この2週間ほど、友人や知人と飲むと、たいていはこの話になります。僕の感覚では、実際にはもっと必要なのではないかと思いますが、「生きていくことは稼ぐことである」という認識にはちょっとした違和感を覚えます。

ただそのようなニュースが、多くのひとにセカンドキャリアについて、じっくりと考えさせる機会になっていることも事実ではないかと思います。そうそう、トヨタが終身雇用について本音っぽいコメントをしたのも同様の効果があるかもしれません。

僕の周辺でも、セカンドキャリアの準備を始めている50代が増えています。例えばFPやPRプランナーのような資格を取ったり、または独立の準備を開始している(要は副業)ひともいます。かくいう僕も、いま「国家資格キャリアコンサルタント」の勉強をしていて、11月には取得予定です。なぜキャリコンかというと、今後、セカンドキャリアを真剣に考えるひとが確実に増えるからです。そういう人たちのお役に立てないかと考えています。

こういう「リカレント教育」はやってみると楽しいものです(リカレント教育とは就職した後も、必要に応じて教育機関に戻り学習し、また仕事に就くことを繰り返すこと)。例えば、僕でいえば20代から60代までのまったく別の世代の仲間が20人も同じクラスにいて、毎週、月曜日と木曜日の19時から21時半まで勉強。その後は近所の居酒屋で飲みながら意見交換や議論をします。こうして毎回飲んでいると、こちらのほうが出席のモチベーションにもなります。笑

それにカリキュラムでキャリア論や心理学の勉強をしていると、どうしても自分自身の内省をする機会が多く、例えば「私とは何か(自己概念)」「私が大事にしている価値観とは何か」など自分を深く分析することにもなります。実は勉強以上にこのプロセスが僕には非常に価値のあるものだったと思っています。

「我々の責任は先ず第一に、誠実にかつ徹底的に自分自身であることなのだ」。この言葉はマズローのものです。マズローといえば欲求段階説、人間性心理学の先生で、大学1年の経営学で学ぶくらい基礎的な理論家なのに、恥ずかしながら彼の著作を、この歳になるまで読んだことはありませんでした。しかし、この言葉は「自己実現」という概念の真実を示していると思っています。

振り返ってみれば、僕もこれまで随分と好き勝手なことばかりやってきました。たくさん失敗もしてきたし騙されたり、裏切られたりしたこともあったけれど、不思議と後悔がなく、そもそも失敗を失敗と捉えてないのです。むしろ成功だったと思っています。なぜだろうかと考えると、「それが自分らしかったから」のように思います。つまりマズロー先生のいう「自己実現の欲求」を満たし続けてこられたからではないか。

僕はいままで、自己実現というのは「遠くにあっていつの日か満たされるもの」と考えていましたが、そうではなく「日々の自分の行動を見つめ、そこに自分らしさを確認し、それを受け入れ、愛し、ほほ笑むこと」だと気づきました。またキャリアとは「実績の積み重ね=金銭的価値に換算されるもの」などと考えていましたが、「日々の自己実現を楽しみながら、自ら成長していくプロセス」とも捉えられそうです。キャリコンの勉強を始めて、僕の中でちょっとしたリフレーミングが起こったのかもしれません。

老後、2000万円必要だとか、お金のことも大事ですが、セカンドキャリアを考えるプロセスで自分のことを深く考えることもまた楽しいことではないかと思います。

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2019年4月10日配信
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