「いまの製品ってそのままでいいのか?」

配信日:2017年02月27日

人工知能やIoTなどの技術の飛躍的進歩、またネットに繋がって生活する消費者は、これまでの製品開発やマーケティングに大きな影響を与えています。その震度といえば、例えば、自動車を買うくらいならUberやカーシェアリングで充分と言われてしまうようなものでして、これは自動車会社にとっては死活問題にも通じるレベルのものだと思います。

アマゾンも本当にすごい。「リアルな売場って必要なのか」としばし考えてしまうこともありますし、例えば、アマゾンエコーなどは人と家電の関係性や機能的価値を変えてしまう。つまり消費者目線で製品を考えた時、企業は「いまの製品ってそのままでいいのか?」と根本的なところでの疑問を投げかけられてしまうのです。これまでの常識的な製品カテゴリーそのものが陳腐化する状況が起きている中で、そのスピードに追い付いていけず、更に製品進化の方向性を見定めることが難しくなっているのです。

特に一流企業ほど、その悩みは大きい。なぜなら彼らはこれまで垂直統合型、自社内で開発してきて、今もそれを続ける傾向があるからです。努力はしているけれど、実際には社内から新しいものが生み出されることはなかなかない。

このような状況で必要なのは、やはりオープンイノベーションでしょう。そこで、私がこれまでかかわってきたオープンイノベーションのサービスを紹介します。eYeka(アイカ)というオープンイノベーションのプラットフォームがあります。特にまったく新しい製品カテゴリーの開発や、将来の製品の進化の方向性を検討するのに適したものです。

2006年にスタートしたアイカは、世界94カ国20万人以上のクリエイティブ・コンシューマー(一般消費者のうちのプロ・アマチュアクリエイター層)が登録するオンラインコミュニティです。企業がアイカ上で課題を提示し、コンテスト形式で登録者からアイデアや解決策を募る仕組みで、消費者を巻き込んで商品やサービスを共創することができます。アイカのユニークなところは一般消費者ではない、クリエイティブ・センスを持つ消費者が参画している点です。それによって単なる思い付きではない商品アイデアを手に入れることが出来ます。

オープンイノベーションはこれまで特にR&Dの分野で行われてきましたが、今後はもっとマーケティングの分野でも取り入れていくと思われます。特に開発を行うマーケティング担当者にとって「漠然としたレベルでいいから将来可能性のあるアイデアを探索する」とか「真に斬新なアイデアに触れる」という職場環境は非常に魅力的なものだと思います。要するにオープンイノベーションの環境そのものを身近なものにすることが大事なのです。

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