「あの会社の営業は他とは一味違う」と言ってもらうには?

配信日:2014年6月11日

先週は3つのクライアントさんで営業マン向けの社内セミナーを行いました。テーマはそれぞれですが、どれも現在の営業スタイルを変革していくことが目的です。営業マンは顧客にとって会社の顔そのもので、まさしくブランド構築の大事な要素(ブランド要素)に他なりません。

営業マンが素晴らしいと、その会社のイメージも素晴らしいものになりますね。実際に優秀な営業マンに重要な顧客を担当させるのは普通のことです。そして他社もまた同じようにします。そのような状況のなかで「あの会社の営業は他とは一味違う」と言わせるには何が必要でしょうか?

3つのことが出来ると一目置かれる営業マン(ブランド営業マン)になれます。特に法人営業の場合を想定して紹介します。まずは「顧客のお客様」について顧客と同等かそれ以上に話せることです。どんな顧客も自分のビジネスについて悩んでいるものです。それを一緒に考え、解決に向けて行動を共にできるようだと素晴らしい営業マンだと評判になります。

営業マンによってはまだまだ「売ること」「販売業」が自分の仕事だと思っているかもしれませんが、顧客のニーズは「自分のビジネスをうまくやりたい」というところにあって、もはや営業マンに求めることは「相談業」「サービス業」に変わってきています。そのようなサービスを提供できるには、顧客の現場に出向き「顧客のお客様」のニーズについて具体的に理解していなければならないでしょう。

ブランド営業マンの2つ目は「マーケティングに強い」ことです。実は営業マンにとってマーケティングは盲点、弱みだと思っています。サラリーマン時代を含め、これまで色々な営業マンと仕事をしてきましたが、マーケティングについて(または消費者について)語る営業マンというのは非常に少なかったと思います。

私がよく聞いた営業マンの会話は「バイヤーの話」「送り込みの話」「卸の話」「リベートや条件」「年間契約」などです。つまり、一般的な営業マンの関心は「得意先に売ること」であり、「得意先からそのお客様に商品を販売すること」については顧客の仕事と割り切っていることが多かったように思います。どのようなビジネスも、やはり顧客の先にお客様がいます。仮にB2Bであっても、実態はB2B2Cなのだという意識を持つことが大事で、そのためにはマーケティングを身につけるのが良いのです。

最後の3つ目は、実はごく基本的なことです。しかし“灯台下暗し”のごとく、これが一番出来ていないかもしれません。「傾聴する」ことです。顧客の話を傾聴する。聞き上手であることです。多くは自分の商品や企画の説明に時間を割きがちで、顧客の話(ニーズ)をちゃんと聞けていないように思います。

仮に商品を売ろうと思ったら、本当は「顧客にしゃべってもらう」ことが大事なのです。顧客の根源的なニーズは商品が何であれ、どうであれ、「自分のことをしゃべりたい」「自分のことを分かって欲しい」なのです。従って、しゃべらせてくれる営業マンは好かれます。そして買ってくれます。もっと言うと「しゃべっているうちに自分のニーズを確認して商品を買う気になっていく」のです。一種のニーズを高める自己暗示プロセスなのです。

よって営業マンはしゃべってもらえるような商談をこころがけると良いのです。「聞き上手」とは、ただ相手の言うことをうんうんと聞くだけではなく「訊き上手」「ASK上手」でもあるのです。適時、相手の話したいことを話させるように「適切な質問を振る能力」が大事です。

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