ひとの身体には不思議な体内時計があります。

配信日:2018年07月18日

ワークライフバランスという言葉があります。ご存知のように仕事とライフ(個人的な生活)のウェル・バランスをとることで、その目的は物質的にも精神的にもより充実した生活を送ることです。現在はまだまだ掛け声になっている感がありますが、今後、働き方改革の文脈で再度注目されるように思います。

ところで「バランス」というのは程度の問題であり個人的な定義だと思います。実はワークライフバランス自体が企業の課題ではなく個人の課題だと思います。例えば、サラリーマンであればどれだけ働いてもその年の年収はさほど変わらないわけで、「休み」を重視したバランスがよいと私は思います。一方、自営業者になると暇(ひま)なことが最も精神的に害悪で、結果、忙しくしている(ワークに傾いた)バランス感がよい。同時に自営業者は働いたら働いただけ儲けることが出来て年商も大きく変わります。この両者ではライフスタイルが違い、それを充実させるための戦略も違うのです。

サラリーマンでも突出した成果をだすようなひとは、年収はたいして違わないにもかかわらずワークに軸足を置いた生活をされています。これもまた個人的なバランスを保っているといえます。要は仕事観の問題と言ってしまえばそれだけのことかもしれません。

忙しさは価値あるものですが、時に手段が目的化することがあります。つまり忙しくしていないとダメとなるわけです。別にワーカホリックの話ではありません。私たち自営業の人間にも、企業で働いているひとにも見られるものです。つまり、ごく普通の仕事人が持つ「忙しさへの欲求」みたいなものです。自責の念を込めて言うと、これは一種の習慣による行動の自動化、思考の停止かもしれません。企業のブランディングでいうなら、何年も同じ販促や営業活動ばかりしていて、それ以外の方法や打ち出し方を考えなくなる状態です。本当はいまの生活パターンやキャリアを見直す時なのに、忙しさにかまけて、見て見ないふりをしてしまうことです。(忙しいからそれでよいのだという生き方)

私が思うに、ひとの身体には不思議な体内時計が備わっていて、ある一定期間、その仕事をすると「そろそろ別のことをやってみたい」とアラームが鳴るのです。たいていはいまの延長線上にヒントがあります。おそらく好奇心と進化への欲求のなせる業(わざ)で、このアラームに真摯に従うか、あるいは忙しさにかまけて無視するかでワークライフバランスの充実度がきまります。この好奇心と進化欲求に従順であればあるほど、あらたなキャリアを再創造する「冒険」を楽しむことが出来ます。ワークライフバランスという名前が示すように、ワークはライフの非常に重要な一要素なので、結局はキャリアという文脈で自分のライフデザインを描くのが最も納得できるのです。これから夏休みに入り、仕事から距離を置く時間を持つ方も多いと思います。そんな時は静かな気持ちで自分のライフデザインについて考えてみるのも良いですね。

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