子供と食事をしていてこんなことがありました。

配信日:2015年11月18日

長年、「怒りの放出」をどうするかで、随分悩んできました。そして、いまだにそうです。自分の最もネガティブな感情をダイレクトに相手にぶつけることの罪悪感と羞恥心。しかし本当は、相手を傷つけたことで、それ以上に自分が傷つく痛み。そんなものが私の「隠れた私」でもあります。

怒りのマネジメント(アンガー・マネジメント)という言葉もあるくらいですから、この問題は意外と一般的かもしれません。子供の頃にこれを体得したひとは、大人になってからも怒りと上手に付き合えるようです。結果、いらぬネガティビティを抱え込まず、嫌なことがあっても「赦す」ことが出来るようです。逆に子供の頃に怒りの感情に蓋をするように育てられた子供は、ひとを本心から赦すことができず、もう大変です。

私の場合は、いまだに訓練の途上です(笑)。それどころか、全然上手く出来ないことのほうが多く、自分のなかにふつふつとした感情をため込むことも少なくありません。本当に人生の課題です。

先日、子供と食事をしていてこんなことがありました。娘は女子校の中学一年で、バトン部に入っています。中一のバトン部員は3人。いろいろと話を聞いていると、女子校特有のいじめのようなものがあり、娘もその対象になりかけているようなところがありました。日頃はそのような話もせず、明るくしているのですが、先日、またそのような話を聞いたので、私が尋ねました。

「バトン部でみんなと仲良くしてる?」「うん、してるよ」「いじめられていない?」「・・・・」娘は、沈黙してうつむくと、突然、嗚咽してぼろぼろと涙を流しました。そして「いつも無視される!」と強く言うと、一気に溜まっていたものを吐き出してくれました。「そうか、そうか、そうだったのか・・・」思わず、私も一緒に泣いてしまいました。ぼろぼろと涙を流す娘を見ながら、一緒に泣いていると、そんな私を見て娘が笑いだしました。

娘を見て、ちょっと安心しました。少なくとも私よりは怒りの放出を上手にやれているし、しかも次の瞬間には笑うことすら出来る。本当、子供から学ぶことは実に多いものです。考えてみると、私は親の前でどれほどなりふり構わず泣いたことがあっただろうかと、あらためて思いました。

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